20年ほど前までは、「銀行はつぶれない」という神話があった。銀行の経営が危なくなったとしても、政府が公的資金を投入し、その都度助けていたからである。ところが、1990年代半ばからはその神話も崩壊し、破綻する銀行が相次いだ。すると、政府は法律を整備する必要に迫られ、98年に金融再生法をつくり、2001年には預金保険法を成立させる。破綻という最悪の結果におちいった銀行の処理規定をつくったのだ。破綻処理はこれらの法律にもとづいておこなわれるわけだが、処理方法には、金融整理管財人による整理、受け皿銀行への営業譲渡、一時国有化などがある。処理の基本は、譲渡先の銀行を探すこと。そのために、政府はさまざまな形で公的資金を投入することになる。まずは、金融再生委員会が派遣した管財人が財産を整理して、1年以内に譲渡先の銀行を探す。多くの場合、この時点で譲渡先が見つかることが多い。
外国為替とは、抽象的には、外国との輸出入取引や資本取引など国際的な取引における資金決済の仕組みをいうが、具体的には、外貨建て(実際には、ドル建てが多い)の小切手、旅行小切手、預金、外国為替手形など外貨建ての金融資産を指す。ここに外貨建て(ドル建て)とは、金額や利子が外貨(ドル)で表示されていることをいう。それに対して、これらが円で表示されている場合は、円建てまたは邦貨建てという。外貨建ての金融資産を売買する市場が外国為替市場である。外国為替市場は単に、為替市場あるいは外為市場ともいう。外国為替市場も他の市場と同じように、普通、特定の場所や取引所は存在せず、電話やテレックスなどで取引される機構または組織を意味する抽象的な概念である。外国為替市場は、狭義には銀行間市場(インターバンク市場)を指し、広義には銀行間市場に対顧客市場を加えた市場をいう。対顧客市場とは、銀行・外国為替ブローカーと銀行以外の個人・企業・非銀行金融機関とが取引する市場をいう。
とくに85年のプラザ合意以降、ドル高の是正がスタートし、また87年秋の“ブラック・マンデー”を機に、ドルのシェアが急速に低下している点は注目されます。そして最近のドルのシェアは国際金融市場(国際債の発行)で30%程度(76年は63%)、公的準備としては56%まで低下しています。しかし“斜陽”のアメリカとはいえ、なお総合力では世界のナンバー・ワンです。これを反映してドルの信認は低下しているものの、いまも世界で最も利用されている通貨はドルです。現在、ドルを厳密な意味で“基軸通貨”と呼ぶには多少、躊躇もありますが、欧州・アジア・アメリカという三極経済圏を代表するマルク・円・ドルの中では、相対的にはなおドルが最も信認の高い通貨であることは疑いありません。